力士ら部屋関係者の新型コロナウイルス感染が相次ぎ、途中休場者が続出する今場所。感染症対策を徹底し、いかに大相撲を楽しんでもらうか。運営側は開催を継続するべく腐心している。

大声での声援の禁止を促したり、手洗い30秒を呼びかける掲示物を会場内に貼ったり。等身大ほどの大きさがある木製の力士像には口元にマスクを着用させ、来場客に注意喚起をしている。コロナ感染の急拡大で、10日目の19日から会場のドルフィンズアリーナでは座席での飲食を禁止した。熱中症対策として水分補給は認めるが、アルコール飲料は禁止。飲食の際は同アリーナ内外の専用スペースを利用するよう呼びかけている。

その日の全取組が終わると、清掃作業が行われる。出入り口、トイレ、客席の座布団1枚1枚に至るまで、スタッフが丁寧に消毒作業をする姿があった。芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「とにかく千秋楽までなんとか開催していくため、できるかぎりのことをしている」と話した。地道な1人1人の努力が、本場所成功につながる。【平山連】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

その日の全取組終了後に翌日に向けて清掃作業が行われる会場(撮影・平山連)
その日の全取組終了後に翌日に向けて清掃作業が行われる会場(撮影・平山連)