ボクシングのWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が15日、同級タイトルマッチ(10月22日、両国国技館)へ向け、都内のジムでスパーリングを開始した。5月の王座決定戦で不可解判定で敗れたエンダム(フランス)との直接再戦だが、一方で「また今年も出られない」と嘆くのは長男晴道君の保育園の運動会。一昨年、昨年の雨に続き、試合が近く“出番”なし。東洋大の後輩の桐生が100メートルで9秒98を記録した話題に「12秒ちょっと。結構速い」と自慢した足を息子に見せられなかった。

 冗談交じりの様子には、「前回とは全く違う。自信を持って臨める。精神的にも落ち着いている」との言葉もうなずける。この日の3回の実践練習では接近戦の課題も出たが、「悪いところがでるのは良い」と余裕があった。体力面の不安から猛攻をためらった前回の反省から、直前まで高強度のインターバル練習を積む。息子にはリング上で息切れしない勇姿を見せる。