ボクシングのIBF世界スーパーライト級3位近藤明広(32=一力)が、海外での世界初挑戦で王座奪取に失敗した。4日に米ニューヨークで同級1位リピネッツ(ロシア)との王座決定戦。多彩なパンチで先手をとられ、0-3で判定負け。日本人4人目の同級世界王者はならなかった。

 序盤は左ボディーで攻めたが、下から突き上げる力強い左ジャブでペースを握られた。5回に右ストレートで下がらせたが、6回に相手が額を切って流血すると足を使われた。手数も少なく、採点は6~8ポイント差も「公平なジャッジ。たくさんのパンチをもらっていた」と認めた。

 東洋大を2年で中退。同期だったWBA世界ミドル級王者村田から刺激と助言を受け、37戦目で初の世界戦のチャンスをつかんだ。中2で畑山の2階級制覇を見て、花咲徳栄から誘われていた野球を捨てて17年目。「強くなってリングに戻ってきたい」と再起を期した。