ボクシング元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(31)が、1試合限定で現役復帰するため、日本ボクシングコミッション(JBC)にライセンスを再申請することが12日、分かった。亀田氏は、プロボクシング経験者を迎えての引退試合を前に「多少の怖さがありますね」と吐露した。主な一問一答は、以下の通り

 -今、体重は?

 亀田氏 62(キロ)ですね、今。スーパーライト級くらいじゃないですか? バンタムまで8・5キロ、落としたいと思っています。今は一から体作り、ベース作りからしていますね。現役時代、やっていなかったトレーニングとか、ちょっとやって…でも、ボクシングの練習が全く出来ていないんですよね。ジムに行く時間がなくて。現役の時と引退してからだと、生活環境が完全に変わっているじゃないですか? 現役の時はボクシングをメインでやっていたけど、今はボクシングをやめてるわけやから、仕事せなあかんわけで、そっちがメインになっていて、そこにボクシングがもう1回、現れてきて…その比率を変えるのって、なかなか難しいですよね。

 -現在、弟和毅のマネジメント、プロモーションなどを社長として行っている

 亀田氏 仕事は、ボクシングのことを主にやってます。協栄ジムでもトレーナーもやっています。毎日は行けていないですけど…行ける時は行っています。付き合いが多いですね。それで、ジムに練習にあまり行けていないというのがあって。3月から本気で、強引にでも変えていかないと…というくらい今、危機感を感じている状態ですね。正直…今、軽く、やめようかなと思っていますもん。やります、やるけど…えらいこと言うてしもうたなと。

 -2017年5月のAbemaTV「亀田興毅に勝ったら1000万円」は、引退から約1年半後に一般人4人と3分3回を戦う企画だった。引退からさらに時間が経過している上、ボクシング経験者と真剣勝負を行うという点で、次元が違う。怖くないのか?

 亀田氏 プロボクサーを相手にね…前回とは全然、違います。今まで、ボクシングをやってきて、怖いと思ったことは1回もないです。けど…ちょっと、何というかな、多少の怖さがありますね、今回は。大丈夫かな? とか。1回、引退するときついですね。

 -日本ボクシング界は世界王者は増え、年末に大興行が各局で放送されているが、亀田氏が現役時代に記録したような30%超えの視聴率はなかなか出ない

 亀田氏 今は、無理ですね。厳しい、キツいと思いますよ。(業界が)潤っていると思いますか? 世界チャンピオンだって、みんな、ファイトマネー少ないんじゃないですか? 視聴率が悪かったら、スポンサーもつかないでしょう。そんなに盛り上がっていないでしょうね。

 -その中、なぜ1試合限定でリングに立つのか?

 亀田氏 いろいろな意味があるんですよ。華やかにデビューしてきた亀田興毅というボクサーが、引退した時は人知れず海外のリングで勝手に辞めていったみたいな…寂しいじゃないですか? これだけ騒がせた人間は、やっぱり引退する時も、華々しく散っていかないと…それも、すごい大きな舞台で。ボクサー亀田興毅は、こういうボクサーやったと終わらせたいんですよね。今回、復帰すると言った時も、ことあるごとにニュースになってしまうじゃないですか? 引退したら終わりやのに、引退してもボクサー亀田興毅は、まだ完全に終わっていないんですよ。完全に終わらせてやらないと…。

 亀田氏は、プロボクサーのキャリアを終わらせると断言した。【村上幸将】