王者中山佳祐(29=ワタナベ)が2度目の防衛に失敗し、王座から陥落した。スピードある同級1位ジェイアール・ラクィネル(21=フィリピン)に何度もクリーンヒットされ、5回には左フックでダウンを喫した。反撃を見せたものの、9回にワンツーから右ストレートに再びダウン。10カウントで9回2分1秒KO負けとなった。

 中山は「後半勝負」の作戦だったが、初回からいいパンチを浴びた。「予想以上にパンチが強かった。スピードもあった」と、相手は9戦8勝(5KO)1分けの無敗はダテでなかった。右ボディーは再三決めていたが「効いていたが、きれいに打たせてもらえなかった」という。逆にきれいにストレートを返された。「いつも序盤は悪いが、いいジャブをとってくれず、ポイントが入らなかった。目も腫らせてしまったので…」と悔やんだ。

 昨年に移籍4戦目の初のタイトル挑戦で王座に就いたが、初防衛戦は引き分けに終わった。2団体で世界ランク入りも果たし、先輩の元世界王者内山高志も指導を受けた土居進トレーナーとのフィジカルトレを始めていた。内山氏も応援に駆けつけたが期待に応えられず。何度も「リベンジしたい」と口にした。