世界初挑戦の同級2位伊藤雅雪(27=伴流)が王座奪取に成功した。

 王座を争う同級1位クリストファー・ディアス(23=プエルトリコ)に対し「1回で自分の力が通用すると分かった」と攻め続け、4回に連打からの右ストレートでダウンを奪取した。「自分の中でポイントのことは考えてなくて倒す、倒す、倒すと思ってやっていた」と、その後も激しい打ち合いを展開。最終12回まで連打をたやすことなく、3-0の判定勝ちを収めた。日本勢では約37年ぶりの米国での世界王座奪取に成功。日本ボクシングコミッション認定の世界王者としては90人目となった。

 WBOのベルトを手にした伊藤は「必ずやってきたことを信じて、自分を高めてきた。絶対に世界王者になると信じてやってきました」と達成感いっぱいの表情。次の試合を問われると「もうどんどん、夢の途中なので、与えられたデカい試合にトライしたい」と希望に満ちた笑顔をみせていた。これで伊藤の通算戦績は24勝(12KO)1敗1分となった。