年末にボクシング世界初挑戦を控えるWBC世界バンタム級4位井上拓真(22=大橋)が気合十分で恒例の静岡・熱海合宿をスタートさせた。

12月30日、東京・大田区総合体育館で同級2位ペッチ・CPフレッシュマート(24=タイ)との同暫定王座決定戦に備え、13日からWBA世界同級王者の兄尚弥(25)、日本スーパーライト級1位のいとこ浩樹(26)とキャンプイン。両足に負荷がかかる砂浜で1個17キロもある土のうを利用した新メニューに取り組んだ。

両肩にそれぞれ土のうを担いでダッシュするなどの過酷なトレーニングを消化。「張り切りすぎて」(井上拓)右足をつるほどギリギリまで追い込んだ。急きょ年内に世界王座に挑む朗報が届き、気合十分の井上拓は「これから追い込んでいかないとダメですね」と極限まで肉体を追い込むつもりだ。父真吾トレーナーは「(井上拓の)気合スイッチが入りっぱなしですよ」と目を細めた。

16日まで3泊4日の熱海合宿終了後、ペッチ対策を入れたスパーリングを開始する。井上拓は「気合が入り過ぎてケガをしてもいけないので、いつも通りにやりたい。1発で世界王者になりたいので」とバンタム級兄弟王者へ、強い意欲を示した。