IBF王者エロール・スペンスJr.(29=米国)が2団体統一王者となった。2-1(116-111、112-115、116-111)の判定でWBC王者ショーン・ポーター(31=米国)を下した。通算戦績はスペンスJr.が26勝(21KO)無敗、ポーターが30勝(17KO)2敗1分けとなった。

報酬が両者ともに200万ドル(約2億2000万円)が保証された注目の統一戦だった。WBC王者の突進力に対し、ボディーを打ち合う接近となった。ジャッジのポイントも割れる接戦となったが、スペンスJr.は11回に左フックでポーターの左あごを打ち抜き、ヒザをつかせるダウンを奪取して試合を決定づけた。

「出されたパンチを打ち返すとボディーの打ち合いになった。最高の気分です。努力してきたことが報われた」と振り返ったスペンスJr.は「相手はタフでアグレッシブなので、予想して準備してきた。長い試合も予想に入れていた。タフな試合になったが、この階級でここで止まるにはいかない。誰とでも試合する。長い戦いが始まる」と安堵(あんど)の笑みをみせた。

一方のポーターは「自分自身も仕事を遂行するつもりでした。スペンスのがより集中していたのかな。彼におめでとうと言いたい。最後のダウンが大きな差を生んだのでは」と残念そうな表情だった。

ウエルター級はWBAスーパー王者マニー・パッキャオ(40=フィリピン)、WB0スーパー王者テレンス・クロフォード(32=米国)がベルトを保持するホットな階級だけに、スペンスJr.の今後のファイトに注目が集まる。