ボクシング3階級制覇王者のWBA・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が「日の丸戦士」の思いを胸に階級最強を証明する覚悟を示した。

11月7日、さいたまスーパーアリーナで5階級制覇王者のWBAスーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)とのワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝に備え、5日には都内で公式会見に臨んだ。

昨年10月から開幕したバンタム級WBSSには、空位だったWBCを除き、WBA、WBO、IBF3団体の王者が出場していた。最強を決めるトーナメントの名にふさわしい状況の中で決勝まで進出。決勝の相手はレジェンドのドネアとなった。

井上尚は「ボクシング界はメジャー4団体ありますが、各団体の王者が出る魅了的なトーナメントに自分が出られている」と再認識。その上で「日本を代表し、背負うつもりです。自分が勝たなければ、絶対にここまで登ることはできないだろうと思っている。自分が突破口として優勝したい」との意識を高めた。

既に米プロモート大手トップランク社からの契約オファーが届いている。優勝すれば、海外進出が本格化する可能性も高い。井上尚は「この先、自分が見てみたい景色があるので頑張るだけです。最大のパフォーマンスを発揮できると思っている。準々決勝、準決勝と最高の形の試合ができているので、それに変わらぬパフォーマンスをみせたいと思っています」と強い決意を表明していた。