静岡から初の世界王者を目指すスーパールーキーの木村蓮太朗(23=駿河男児)がTKO撃破でデビュー3連勝を飾った。サンダー照屋(25=平仲)と60キロ契約体重8回戦で拳を交え、4回に接近戦からボディーを狙うと、最後は左ボディーアッパーを相手のみぞおちにねじ込んでダウンを奪取。同回2分10秒、レフェリーストップによるTKO勝ちを収めた。

「もっと、ど派手な試合がしたい」と振り返る木村は2、3回と照屋と真っ向勝負。相手パンチをもらったこともあり「ちょっと内容が良くなくて。1、2試合目が無観客で、今回がお客さんが入っていて、良い倒し方しようと力んでしまった。4回から下(ボディー)を打ち始めたら良かったので、これが1回からできたら良かった」と反省も忘れなかった。655人の観客からの拍手を浴びると、安堵(あんど)の表情も浮かべた。

今年3月、ボクシング部主将を務めた東洋大を卒業し、地元静岡に戻って駿河男児ジムから7月にプロデビュー。9月には地元の富士市で凱旋(がいせん)試合にも臨んだ。今回を合わせ、20年はハイペースで3試合に臨み、3連続KO勝利を挙げた。コロナ禍の影響で、日本人選手との対戦が続く中で「日本人は気持ちが強いし、この1年は無駄ではなく、自分の目標に向けての1歩だと思っている。次も、強い相手でも、王者クラスでも勝てる自信はある」とキッパリ。さらに21年の目標として「試合数は日本人で一番多いぐらいやりたい。そして近い将来、世界王者に必ずなりたい。誰が見ても面白い、華やかなチャンピオンになりたい」と抱負を口にした。