今月28日に行われる立技格闘技「RISE ELDORADO2021」の追加カード発表会見が4日、都内で行われ、空手家の田淵涼香(20=拳聖塾)がGIRLS POWER QUEEN of QUEENS2020王者の寺山日葵(20=TEAM TEPPEN)に挑戦することが決まった。

昨年12月の発表では、寺山はアイーダ・ルークサイコンディンと対戦予定だったが、緊急事態宣言延長により、入国が困難になり、カード変更となった。寺山からの“逆指名”を受けた田淵は空手の練習着で登場し「格上の選手なので胸を借りるつもりでやりたい」と力強く語った。

昨年12月にRISE初参戦し、QUEENフライ級暫定王者の小林愛三にダウンを奪うなどして判定勝利。空手では顔面への打撃がないことが不利とされていたが、逆境を跳ね返した。「たまたま当たっただけ」と謙遜したが、会場で見ていた寺山は「顔面パンチは慣れていないと思っていたけどすごかった」と認めるほどだった。

小林に勝利したことで「すごく反響があった」と一気に注目度がアップした。この時も対戦予定だった選手のケガによる代役出場だった。2戦連続で巡ってきた王者との対戦に「チャンピオンに挑戦できることなどなかなかないこと。寺山選手、ありがとうございます」と感謝した。

3歳のころから兄2人と空手を始めた。「よくケンカをして負けていた」。弱かったメンタルを強化するため毎日練習に打ち込んだ。全日本極真連合会などジュニア大会で優勝を重ね、18年からキックボクシングと両立。4戦4勝3KO。これまで「負けたらどうしよう」と弱気だった挑戦が、小林を破ったことで自信がついた。田淵を指導する徳広隆最高師範も「有名になっててんぐになっていなかった。道場の道は道徳の道。あいさつや目配り、気配りがしっかりできている」と太鼓判を押す。RISE伊藤隆代表も「台風の目になる」と期待を寄せる田淵がRISEに再び旋風を巻き起こす。

発表されたその他のカードは以下の通り。

原口健飛(22=FASCINATEF FIGHT TEAM)-白鳥大珠(24=TEAM TEPPEN)

梅野源治(32=PHONENIX)-ノラシン・スペチアーレジム(33=タイ)

平塚大土(27=チームドラゴン)-YA-MAN(24=TARGET SHIBUYA)

力哉(24=BK GYM)-大森隆之介(21=EX ARES)

岡部晃志(25=NEXT STEP GYM)-星憂雅(19=IDEAL GYM)