WBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)が、同級4位ギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)の挑戦を受け、12回判定2-1で勝利し4度目の防衛に成功した。
【1ラウンド】
・右構えのカシメロ、サウスポーのリゴンドーがお互いの距離を保つ。足を使うリゴンドーに対し、カシメロが前に出て追い、連打で攻め込み、リゴンドーがスリップした。
(カシメロ10-9)
【2ラウンド】
・カシメロが距離を詰めてリゴンドーをロープ際に追い込むシーンが増加。パンチに力みが出てくる。リゴンドーもカウンターを意識しつつ、左ストレートで反撃した。
(リゴンドー10-9)
【3ラウンド】
・動きのスピードを上げたカシメロが左フック連打、時々、サウスポーにスイッチしながら、右ストレートを狙った。カシメロの速さに対応しながらリゴンドーの動きも素早くなり、カウンターパンチのチャンスを待った。
(カシメロ10-9)
【4ラウンド】
・常に先手で攻めようとしたカシメロが右ストレート左フックを放った。少しスピードを落とし、リゴンドー攻略の流れを考えながらプレッシャーをかけた。カウンターパンチを意識したリゴンドーは左ボディーを打ち込んだ。
(リゴンドー10-9)
【5ラウンド】
・右拳ジャブでいなし、軽快なステップで動くリゴンドーに対し、カシメロが放った左フックは次々と空を切る。クリンチされた際、カシメロが右強打を放つなど手数で上回った。
(カシメロ10-9)
【6ラウンド】
・カシメロがプレッシャーをかける展開が継続。ボディー打ちを多めに攻め、リゴンドーの体力を削ることを意識。強引に打ちにいくシーンも。左ストレートのカウンターパンチを当てたリゴンドーは落ちついて動いた。
(カシメロ10-9)
【7ラウンド】
・追い続けたカシメロがパンチを打たないリゴンドーにアピールするように足を止めた。局面打開を図りたいカシメロは攻めあぐみ、逆に不用意な右フックを浴びた。中盤に入っても40歳のリゴンドーのフットワークは健在なまま
(リゴンドー10-9)
【8ラウンド】
・至近距離で左フックを狙ったカシメロだが、クリーンヒットにならない。圧力をかけてロープ際まで追い詰めるものの、軽快なステップを踏み続けるリゴンドーをとらえることができない。逆にリゴンドーは右ジャブ、右フックを当てる。
(リゴンドー10-9)
【9ラウンド】
・試合展開を変えたいカシメロが前に出て左フックを狙う。右ボディーストレート、左ボディーを放った。手数で上回るものの、空を切るシーンが多い。リゴンドーはカシメロの頭を抑えつける姿勢にレフェリーから注意を受けた。
(カシメロ10-9)
【10ラウンド】
・左フックの強打を空振りしながらもカシメロはあきらめずにリゴンドーを追い続ける。あまりの手数の少なさにブーイングも受けたリゴンドーだが、フットワークを使うボクシングに徹し続ける。
(カシメロ10-9)
【11ラウンド】
・終盤に入り、カシメロは激しく追わずにジリジリと前に出てワンツーを放った。右ボディーアッパーなどをヒットさせたが、軽快な動きながらも手数が少ないリゴンドーが逃げ切った。試合展開は変わらずに進み続ける。
(カシメロ10-9)
【12ラウンド】
・最終回、じわじわと前に出るカシメロは残る力を振り絞り、強打を放つ。集中力を切らさず、リゴンドーの動きを見極めながら攻め続けた。リゴンドーはガードを下げて挑発する態度もみせたが、手数を増やすことなく、最後までペースを変えなかった。
(カシメロ10-9)
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