ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が、8月14日(同15日)には米カーソンで開催されるWBO同級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)-WBA同級正規王者ギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)戦の勝敗を予想した。(7月13日のジムワーク再開取材時)

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同じバンタム級の対抗王者による対決が迫った。五輪2大会連続金メダル、世界2階級制覇王者リゴンドーを挑戦者に迎えたカシメロの2度目に防衛戦となる。井上は「リゴンドーがしっかり戦ったら判定勝ちになるでしょう。カシメロも一発(のパンチ)があるけれど、リゴンドーが倒す可能性も十分にあるかな」と口にした。

40歳でも高レベルの技術を維持するWBA正規王者のコンディション次第ではあるものの「リゴンドーはカウンターパンチがうまく、カシメロは荒い部分があります。むしろ(リゴンドーの)判定勝ちよりもKO勝ちの可能性が高いかもしれない」と強調。KOを意識し過ぎ、パンチの軌道が大きくなりがちなカシメロの悪い癖を指摘し「スピードのない大振りなパンチなら、リゴンドーの格好の餌食になりますね。結構、リゴンドーのKO勝ちがあると思います」とWBO王者のKO負けまで言及した。

リコンドーの優勢と予想している井上だが、カシメロからインタビューなどを通じ、何度も挑発を受けており、リングで決着をつけたい気持ちが強い。今秋にWBC世界同級王者ノニト・ドネア(38=フィリピン)との王座統一戦を希望している井上は「本音はドネアに勝って、カシメロに(リゴンドーに)勝ってもらい、(自身が)倒して4団体統一することが理想です」とも口にした。