世界的スターとなる元3団体統一ミドル級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)が「超VIP待遇」でWBA世界同級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)との王座統一戦に臨む。4月9日、さいたまスーパーアリーナで開催される2団体王座統一戦として村田と拳を交える大物が3月31日に来日し「気分はとてもいい。体調も良くハッピー。何回か試合が延長し、やっと日本に来て、何というか、ほっとした」と安堵(あんど)の気持ちを示した。

新型コロナウイルス対策で、航空便は数千万円を投じてエコノミー25席以外はゴロフキン陣営15人が占める半チャーター便で移動。日本では5つ星ホテルのスイートルームに滞在し、同陣営の滞在費用は10日間で総額4500万円はかかるという。さらに最終調整するジムは村田、ゴロフキンのみが時間差で使用する貸し切り。ゴロフキンは「私たちのグループに対して帝拳のスタッフが非常にプロフェッショナルに接してくれて日本に着いてからも安心して過ごせて、いい経験ができると信じています」と歓迎した。

2月上旬から村田戦に向けて米フロリダ州でキャンプを開始。スパーリング数は90~100回に達したという。「村田はとてもスマートで強い選手だと思います。厳しいハードな練習をこなしてきたと思うし、それだから彼は自分にとって危険な相手」と警戒心を強めていた。【藤中栄二】