ボクシングWBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)の「失態」で2度も王座挑戦を逃した同級1位ポール・バトラー(33=英国)が、カシメロへの強い嫌悪感を示した。22日(日本時間23日)、英リバプールで同級4位ジョナス・スルタン(30=フィリピン)と同級暫定王座決定戦に向け、21日(同22日)に前日計量に臨み、ともに117ポンド(約53・07キロ)でクリアした。

サウナ使用による医療ガイドライン違反で英国ボクシング管理委員会から試合出場不可とされたカシメロへの挑戦は昨年12月に続いて中止となった。前回はカシメロの胃腸炎による計量直前の緊急入院、そして今回は医療ガイドライン違反と王者側の不手際でWBO世界バンタム級王座挑戦を逃してきた。米老舗専門誌ザ・リングによると、バトラーは「彼の違反は2度目です。暫定王座戦になったが、カシメロが戦えない状況、体重超過なのか、病気なのか、何かあれば彼は王座剥奪される」と主張した。なおカシメロは即座の王座剥奪とならず、WBOから48時間以内に違反となった「原因を示す」よう求められている。

カシメロがユーチューブチャンネルでスウェットスーツ着用のままサウナに入っている映像を確認したというバトラーは「彼は何も正しくすることはできない。彼には常に問題がある。フィリピンで捜査進行中の事件もある。彼を追い払ってくれ」などと怒りをぶつけていた。