K-1の元3階級制覇王者・武尊(31)が、復帰戦を勝利で飾った。空位だったISKAのK-1ルール世界61キロ級のベルトを奪取。ISKA世界スーパーライト級(63・5キロ)王者の“ブリティッシュ・ブルドッグ”ベイリー・サグデン(25=英国)との打ち合いを制した。異国の地での決戦。ABEMA PPVで独占生中継された中、日本を代表し、世界に武尊を見せつけた。

序盤はサグデンの手数に手を焼いた。それでも、耐えて、耐えて、3回に反撃に転じた。キックを中心にボディーを攻め続け、調整中に魔裟斗がうなった左のミドルキックからパンチを連打し、1度のダウンを奪った。さらに左のミドルキックで2度目のダウンを奪取。4回にはコーナーへ追い込み、3度目のダウンを奪った。最終ラウンドにサグデンをつかんだとして、減点1を食らったが、その後すぐにスタンディングダウンを奪取。そして最後は左のハイキックで、これまでKO負けのない男からKO勝利を飾った。

武尊は試合後、ISKAのベルトだけではなく、KGPのベルトも手にした。これには「勝つまで知らなかった」と笑うしか無かった。「最高です」と、いつもの笑顔が戻った。昨年6月のTHE MATCH 2022で那須川天心に判定負けし、それ以来の復帰戦。必勝を誓ったリングで、宣言通りの白星を挙げた。「最終戦歴が負けのまま終われない」と自身に相当なプレッシャーをかけていた中、アウェーの地で胸を張った。「世界中のファンが熱狂するようなファイターになりたい」。物語は続いていく。

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