王者寺地拳四朗(32=BMB)が、日本ボクシング史トップレベルの記録を新たに刻んだ。
カルロス・カニサレス(30=ベネズエラ)の挑戦を2-0の判定勝ちで退け、元WBA世界ライトフライ級王者具志堅用高に並ぶ世界戦通算14勝目を達成した。
寺地と加藤トレーナーが出席した会見での主な一問一答は以下の通り。
-試合の感想を
寺地 カニサレス選手はタフで強くて、技術も高くて、本当に必死に戦った。一番大変な試合やったかも。勝ててベルトがあるので、次、また成長したい。
-2回に奪ったダウンと、3回に奪われたダウンについて
寺地 2回のダウンは僕も何があたったか、はっきりわからなかった。3回のダウンはそんなにダメージ残るでもなく、一瞬、フラッシュというか。そこは結構冷静やったかなと思う。
-ボディーを打っていたが
寺地 ボディーも当たっていたと思うけど、(相手が)落ちてくれない。後半30秒で出てくる、向こうの作戦にはまっちゃった。僕が緩くなっていたところもあるのか、ビデオを見てみたい。
-ラスト2ラウンドは足を使った
寺地 セコンドの指示です。そこは(ベルトを)守りました。打ち合うよりも、あっちの方が確実にポイントをとれるのかなと。
-それだけ相手の脅威を感じた
寺地 (脅威は)ありましたね。強かったですね。僕もいっぱいいっぱいで、必死で戦った感じですね。
-一番予想外だったのは
打ち返してくれるし、もっと(ペースが)落ちてくるかなと思ったが、落としきれなかった。
加藤トレーナー 緩急の付け方が想像よりもうまくて。そこについていけないわけじゃないが、向こうは緩急がうまかった。
-加藤トレーナーへ。最後の2ラウンドで足を使う指示について
加藤トレーナー こっちも強気にいくところと、足を使うべきか少し迷ったところがあったし、ラウンド、ラウンドで(相手の出方が)変わるところがあった。インターバルで指示を出してもラウンドの中で(出方が)変わる。向こうが上手だったかな。健四朗の伸びしろも感じています。
-3ラウンドにダウンをとられて、4ラウンドから足を使う選択肢は
加藤トレーナー 足を使って逃げればいいかというと、逃げの一手にしたくなかった。効くと、足を使えばいいじゃんとなるが、相手にプレッシャーがかからないと、追いたい放題になる。相手が落ちているのも感じていたので。押し引きがセコンドとして難しかった。
寺地 必死すぎて詳しく覚えていない。中盤は強気強気を意識していった。スパーならあのペースで落としていけた。(自分の)ダウンは想定外でしたが。
-足を使う指示を出したのはいつか
加藤トレーナー 本当にやったのは10回の終わり。「触らせるな」「後ろに空間を広げろ」といった。
-寺地へ。悔しさは最後にポイントをとりにいったことが理由か
寺地 それがあって勝てた。その選択ができたのはいいことかな。その分、悔しさもある。
-次のことはどう考えているか
寺地 今は1回、この試合を見てみたい。今、先のことはそんなに考えていない。(試合を見て)反省やいいところをみつけたい。