UFCフライ級王者アレシャンドレ・パントージャ(34=ブラジル)が、前RIZINバンタム級王者朝倉海(31=ジャパン・トップチーム)の挑戦を受ける。7日(日本時間8日)、米ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催されるUFC310大会のメインでの防衛戦となる。同興行をライブ配信するU-NEXTが4日(日本時間5日)に同地で実施したインタビューが公開。一問一答は次の通り。
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-試合まであと3日。心境はどうか
パントージャ 素晴らしい気持ちだよ、日本の大スターで、とてもいいファイターの朝倉海と対戦できることにワクワクしてる、というか超ワクワクしてる!ああいう、優れた選手であり難敵と試合するのはエキサイティングなことだし、だからそういう瞬間をすごくハッピーに感じるんだよ。
-試合に向けたトレーニングキャンプは充実したか
パントージャ 最高だった! 何しろ(RIZINフライ級王者)堀口恭司という素晴らしいファイターが自分の練習に協力してくれて、それに彼だけじゃなくて、自分のトレーニング人生において最高のメンバーがたくさん力を貸してくれた。ジム(アメリカン・トップチーム)にはたくさんのいい選手がいるけれど、そのなかでもアドリアーノ・モラエスや元谷友貴たちに助けてもらえているなんて、最高だよね、完璧なトレーニングキャンプだったよ。
-今名前の挙がった選手で言うと、長身のモラエス選手が朝倉対策の役割を担った
パントージャ アドリアーノは柔術黒帯の優れたグラップラーであるっていうところが大きくて、フットワーク的には空手ベースの恭司のほうが朝倉の対策だったと思う。それから、恭司と練習するっていうことは、より精神的な駆け引きの面で大きいんだ。やっぱり朝倉海に勝ちたいと思ったら、自分自身のメンタルをしっかり整えていなくてはいけなくて、彼をぶっ潰すんだっていう。そうすれば勝てるというようなね。
-堀口選手は朝倉選手と2度対戦していますが、アドバイスは
パントージャ 言葉で何かっていう感じじゃないかな。練習をとにかくたくさん一緒に積んできたなかで大事なことを伝えてくれているというか、つまり朝倉はいい選手だからリスペクトを持って臨むようにっていうことだ。恭司がどれほどいい選手か知っている俺としては、朝倉が堀口を倒した試合を見て、朝倉はすごくいい選手なんだと知ったわけだし、恭司が誰かにやられたとしたら、それをした相手はとてもデンジャラスだって感じるよね。
-そんな堀口選手との練習はどのようなものに
パントージャ 恭司とのトレーニングがどんなかって?ぶっ飛ばしてやってるよ!なんてね、もちろんそれは冗談で、素晴らしいんだよ。すごくたくさんのことを学んだ。何より、恭司のおかげで俺のファイターとしての考え方はすっかり変わったんだよ。いかにしてポイントを取り、スコアが付いて、そしていかに勝つかを教わった。それに、とにかく感謝しかなくて、自分を助けてくれたときというのは、家族、子どもたちの面倒も見てくれて、恭司とても特別な存在なんだよ。
-朝倉対策として意識していたことは?
パントージャ ヒザはもちろんだけど朝倉は打撃のスペシャリストだからその点で警戒はもちろんしていて、それを踏まえても自分の勝負の鍵となるのはグラップリングだから、たくさんの練習を重ねた。
-打撃は朝倉選手の大きな武器ですが、パントージャ選手の方が武器の量自体が多い。それは有利か
パントージャ もちろん。自分がよりコンプリートファイターだし、自分が持っていきたい方向に試合運びができる、ゲームメークできると思っている。自分は彼と打撃でやりあえて、さらにグラップリングがある。さらに王座戦は5ラウンドあるということ。彼には5ラウンドマッチの経験がないから、その点も自分が優位だと思うし、その上で早期フィニッシュを狙いに行くつもりだ。
-5ラウンド、ドロドロの試合にひきずこむという考えはあるか? 早期決着へ仕掛けるのか?
パントージャ 自分はどっちもできるわけだから、5ラウンドまで行ったとすれば彼の功績をたたえるという感じかな。だって、俺は最初からフィニッシュを狙っていくわけだから。俺がやりたいこと自体は、それだから。俺は、世界に誰がフライ級最強なのかを知らしめたいし、試合がどうなろうと絶対に自分はフィニッシュできると信じてる。朝倉はバンタム級から落としてきたわけで、自分よりも大きく体が強い相手と戦うという挑戦こそ、俺が
やりたかったことなんだ。-バンタム級から階級転向してくるという点で、朝倉選手がリカバリーできるかなど気になる点は
パントージャ 彼のリカバリーがすごくうまくいくとは考えないようにしている。彼に取ってタフな試合をしたいということを念
頭においているのだけど、彼がバンタムから落としてくるということは自分より優れた状態になるとは思わ
ないと言うか、むしろ大きい分だけ、落ちる、劣ると思っていて。そう言うふうに考えることが自分の勝利にとっては大事なことでもある。
-ずばり、勝利にどれほどの自信を持っていますか。
パントージャ すごく自信がある。自信を持つと言うこと自体が、最も重要なことだから。その逆に、全ての対戦相手に対してリスペクトをささげることもまた、勝利の大切なカギなんだ。全ての対戦相手にリスペクトがあるし、朝倉がどれほど素晴らしいかもちゃんとわかってる。それに俺が持つこのベルトを奪取するために、彼は自分が持っていたRIZINのベルトを手放したわけだ。UFCで戦うために、自分の手の中にあるベルトを返上するということは、もう失うものなど何もないだろう。そういうことが、人を危険な存在たらしめるんだよ。
-負けたら王座を失うパントージャ選手にとって、全身全霊で守り抜きたいこのベルトの価値とは
パントージャ このベルト、UFC王者であることは俺にとって多くの意味を持っているんだ。戦う理由なんだ。自分自身が世界最高のファイターであるということを証明し、そのために人生をかけて、そして機会を手にした。自分はそのポジションを手にし、ベルトを手にし、そして今再び機会を得ているということなんだ。だから日本のファンのみんなに、そんな自分を見せられるということはワクワクするよ。というのは、日本文化に対してとてもリスペクトがあるから。自分の根っこにある最初の規律は柔術なんだ。それはブラジリアン柔術ではあるけれども、柔術は日本から生まれたもの。そういう文化や信念というものに対して深い敬意を持っているし、それにすべてのものに敬意を払おうというその姿勢、頭を下げ、目を見て戦いに臨む、そういう部分をすごく尊敬している。自分が行きたい場所のひとつなんだ。
-パントージャ選手のバイオグラフィーを見ると、自身の強みとして「アグレッシブさ」の他、「家族」を挙げている。家族の存在の大きさとは
パントージャ 文字通りになるけれど自分はアグレッシブな選手であり、それでいて、家族を大切にする人間だということなんだよね。家族は何があろうと自分の人生のすべてだし、何よりも大切なんだ、家族が。妻と2人の子供がね。俺としてはもっと稼いで、もっと家族との時間を持ちたい。それこそが強さにつながるんだ。この試合に勝つことで、より家族との大切な時間を過ごせるようになるからなんだ。
-最後に、日本のファンにメッセージ
パントージャ 日本のファンの皆さん、応援ありがとう。日本のスター選手である朝倉海と対戦できることを光栄に思うし、スーパーハッピーだよ! 今回勝利してベルトを防衛して、日本のさいたまスーパーアリーナで試合ができたらいいな。UFCを日本からU-NEXTで見ててね。(おわり)

