プロボクシング元WBC世界フライ級王者で現WBA世界バンタム級4位の比嘉大吾(29=志成)が15日、東京・目黒区の志成ジムで練習を公開した。24日に東京・有明アリーナで同級王者堤聖也(29=角海老宝石)に挑戦する。シャドーボクシング、スティックミットを活用したディフェンス練習に加え、減量と最終調整で疲労も蓄積する中、70キロのバーベルによる体幹トレーニングなどを披露し、順調な調整ぶりをうかがわせた。

昨年9月、WBO世界同級王者武居由樹(28=大橋)に挑戦し、判定負けを喫して以来の再起戦となる。1度は引退を決意し、2カ月間休養ほど休養したものの、堤挑戦のオファーを受けて1週間熟考した上で現役続行を決意。比嘉は「練習復帰してから3カ月ぐらい。最初は長いかなと思ったが、あっという間だった」と振り返った。

挑む王者は同じ95年度生まれ組で高校時代からの友人でもある。プライベートでも食事に行く間柄だが「あんまり何も思わない。試合は試合、プライベートはプライベート」と強調。前日14日に公開練習を行った王者から「比嘉大吾、最後の試合になる」と引導をわたすとの発言があった。比嘉は「どうなりますかね。やってみないとね。どうなるか分からない」と不敵な笑み。さらに「試合で負けたぐらいで人生はつぶれない。むしろ僕は引退した後の方が楽しみにしている。試合後でまた考えますけど」と勝負に集中する。

堤とはアマ時代に2戦2敗、プロでも20年10月のノンタイトル戦で引き分けている。約4年4カ月ぶりの再戦で対堤戦初勝利を狙う比嘉は「武居戦の時も今回もどっちも勝つ自信はある。良い練習ができていることが大きい」と強い決意を示した。

指導する野木丈司トレーナーも「正直に言うと武居戦の時は僕が見立ては90%の実感だった。以前はどこか集中力を欠いていて50~60%だったが、武居戦前から大吾の言葉を借りれば『自分にうそをついて』という頑張りがメンタルの強さを生み出し、その成果が出ていた。今回は95%はいけたと思う。試合で100%になってもらえれば」と約6年10カ月ぶりの世界王座返り咲きに向けた調整に手応えを示した。【藤中栄二】