日本スーパーウエルター級タイトルマッチ10回戦で、挑戦者の同級1位左右田泰臣(37=EBISU K.s BOX)が新王者となった。初防衛戦だった同級王者神風藍(31=RK蒲田)に挑み、3-0(97-93×3)の判定勝利を収め、王座獲得に成功した。左右田は「自分のやるべきことに集中していた。子供にも『いつチャンピオンになれるの?』と言われていた。今年38歳ですけど、まだまだ高みを目指したい」と安堵(あんど)感を漂わせた。

序盤から的確に右ストレート、ワンツーをヒットさせ、主導権を握り続けた。神風とは何度もスパーリングした関係にある。両者の持ち味は熟知していた。左右田は「良い練習仲間だった。僕が王者になったので、僕に勝てるように練習してきてください」とエールを送った。

昨年7月、東洋太平洋同級王座決定戦でワチュク・ナァツ(八王子中屋)に判定負けして以来の再起戦でもあった。2度目のタイトル挑戦でベルトをつかんだ。ナァツには同門の緑川創(39)が勝利し、先に王者となっていた。試合後、控室で2人そろって写真撮影。左右田は「同じ所属の同じ階級で緑川さんという東洋太平洋王者がいるので、38歳の僕は何も美化されない。2人でスーパーウエルター級を引っ張っていきたい」と冗談を交えながら強い決意を示した。

元キックボクサーで、同じ所属先(シルバーウルフ)には元K-1ワールドMAX王者魔裟斗が在籍。デビューから11連勝でRISEスーパーライト級王座に挑戦も初黒星を喫した。その当時、打撃指導してくれた現所属先の加山利治会長に激怒されたという。左右田は「キック時代も1回目のタイトル挑戦で敗れ、1年後の2度目で取った。当時シルバーウルフでみんなが気を使ってくれて。魔裟斗さんの次に俺だったので。誰も怒らなかった時、ただ1人怒ってくれたのは加山会長だった。僕は悔しくて泣いて。一瞬、加山会長が嫌いだった。今、めっちゃ感謝している」と明かした。

その加山会長から昨年7月の転向後、初のタイトル挑戦で敗れた際に「勝たせてあげられなくてゴメンね」とメッセージが届いていたそうだ。左右田は「自分が負けたことよりも、それが悔しかった。今日、伏線回収ができます。加山会長、ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。ジムにとって初の男子日本王者誕生でもあり、加山会長は「感慨がある。おじさんになってボクシング転向したので早くタイトルをやらせてあげたいと。チャンスを早めにつくってあげたかったから」と達成感いっぱいの表情だった。

左右田はK-1時代に入場の際に覆面を装着し、覆面格闘家としても有名だった。