大相撲の夏巡業は18日、宮城県大崎市で行われ、東日本大震災の被災地から熊本地震の被災地へと、義援金の贈呈が行われた。

 観光大使の「おおさき宝大使」を務める横綱白鵬(31=宮城野)が仲介し、大崎市から熊本県出身の正代、佐田の海の両幕内力士に、熊本地震への義援金の目録が手渡された。今後、日本相撲協会や力士会を通して被災地に届けられる。

 義援金は、ローカル新聞社の「大崎タイムス社」や、鹿島台中学校など市内の11の中学校が集めた募金で計約95万円。白鵬は「東日本大震災があった2011年に宝大使を務めて、5年目でようやく大相撲の巡業を開くことができた。その記念すべき年に熊本地震があった。大崎市も被災しているからこそ、地震の被災者の気持ちが分かるんです」と市民の思いを代弁した。

 代表して目録を受け取った佐田の海は「6月に熊本に帰って熊本城の関係者と話をしたときに『何でも自粛するのではなく、前向きにやっていこうという雰囲気になっている』と話していました。熊本の人たちも、前向きに頑張っている。それをこうして支えてもらって、すごくありがたいです。中学生の子どもたちが行動してくれるなんて、本当にすごい」と感謝した。