日本相撲協会は28日、元顧問の小林慶彦氏が在職中に背任的行為などをしたとして、小林氏と同氏が代表取締役を務めたコンサルティング会社に約1億6500万円の損害賠償を求める訴訟を25日に東京地裁に起こしたと発表した。

 訴状には顧問の立場を悪用し、両国国技館の改修工事などを巡り、施工業者から8000万円を受け取ったとの指摘があった。パチンコメーカーとのしこ名などの利用許諾契約を巡り、仲介業者から裏金を受領した映像がインターネット上で流され、相撲協会の信用を失墜させたことなども記された。

 小林氏は解雇無効として地位確認を求める訴訟を起こし、協会と係争中。協会の代理人弁護士は今回の訴訟との関連について「直接的な関係があるかといわれると、ないということかもしれません」と述べた。小林氏は「訴状を読み込んだ時点で、対応させていただきます」とコメントを発表した。