東前頭16枚目琴勇輝(28=佐渡ケ嶽)が幕内で10場所ぶりの勝ち越しを決めた。

輝をほぼ一方的に攻めて押し出した。「昨日はちょっと消極的な相撲だったんで、今日からまた自分らしい、思い切った相撲を取ろうと決めていた」と言い、勝ち越しを「もうめちゃくちゃうれしい。ごめんなさい。その言葉でしか表現できません」と喜んだ。

16年夏場所で関脇を務めた男が膝の故障などで苦しみ、今場所で7度目の帰り入幕。「嫁さんの里が岐阜なんで、今場所は応援が多いんです」。3月13日に授かった長女も力をくれた。「今日、場所に来る前に嫁さんが宿舎に来て、子どもを一瞬だっこできたんですよ」と、底抜けに明るい笑みを浮かべた。

「生後4カ月ですが、今場所は成長が著しくて、寝返りを打ったんです。日々、癒やされる。俺も頑張んなきゃと思います」。パパが強さを見せつけた。