12日に初日を迎える大相撲初場所(東京・両国国技館)に向けて、出羽海一門が3日、東京・両国の出羽海部屋で新年の稽古始めを行った。

関取衆が熱のこもった申し合い稽古を行う中、東前頭5枚目の明生(24=立浪)は、土俵の外でのすり足などで汗を流した。実は昨年末の12月28日の、部屋での稽古で左上腕部と肘の筋肉を部分断裂したという。相撲を取る稽古で「普通に押すところを強引に差しにいったら、音が鳴りました」とケガをした状況を説明した。以後は稽古は回避し治療やリハビリに専念したというが「まだ痛い。やっと曲げたり動かせるようになった状態。最初は指を動かすことも出来なかった」という。

初日まで1週間以上あるが、本場所出場は「たぶん」と前置きした上で「大丈夫。まあ出るつもりでやってます」と歯切れが悪い。それでも努めて前向きにとらえているのか「今はちょっと体を休ませないといけない時期。ちょっと、やり過ぎだったし、これもいい方向に持っていきたい」と話した。若手成長株として、今年は幕内上位、三役を目指したい。「今年1年は勝負の年。何事も挑戦、勝負していきたい。いい1年になると思う」と、思い直すように明るい表情で新年の抱負を語っていた。