日本相撲協会は大相撲春場所10日目の17日、発熱により休場していた西前頭15枚目の千代丸(28=九重)が、新型コロナウイルスの感染を調べるPCR検査の結果が陰性であることを発表した。また、同11日目の取組も発表され、千代丸が再出場して琴奨菊と対戦することが決まった。

相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)によると、師匠の九重親方(元大関千代大海)から陰性であり、足などから菌が入る蜂窩織炎であることが報告されたという。千代丸は同8日目の15日朝に39度7分の熱を出して休場。同9日目の16日朝には40度にまで上昇し、大阪市内の病院では蜂窩織炎の疑いが強いとの診断を受けたが、九重親方の判断でPCR検査を受けるとしていた。熱もこの日朝には37度7分に下がったという。

今場所は起床時と就寝前に検温をし、2日続けて37度5分以上の熱が出た場合は原則的に休場となっている。しかし、コロナ感染を否定する診断が出れば、師匠や本人の判断で再出場できるとの認識を相撲協会は場所前に示していた。同協会は力士ら協会員に感染者が1人でも出た場合、即座に春場所を中止する方針だったが、引き続き開催することとなった。