西幕下2枚目琴太豪(27=佐渡ケ嶽)が7番相撲で勝ち越しを決め、来場所の新十両昇進に前進した。

西十両12枚目朝玉勢(26=高砂)を相手に、立ち合い左に変わるように動いて突き落とした。十両の土俵で初めての白星。「左前まわしが欲しかった。とりあえずしっかり当たろうという気持ちだった」。初土俵から約9年。幕下5枚目以内での勝ち越しは、5場所目にして初めてだった。関取の座をたぐり寄せる1勝に「きれいな相撲じゃなくて、欲を出して勝とうと思っていた」と、大粒の汗をぬぐった。

弟弟子の前頭琴ノ若、十両琴勝峰に出世で先を越され「本当は自分が引っ張らなきゃいけない立場」と、悔しさが糧になっている。「やれることはやったと思う。ホッとした。不思議な感じです」と安堵(あんど)の表情を見せた。