大関として初めて九州場所を迎えた熊本県出身の正代(30=時津風)が、鹿児島・奄美大島出身の関脇明生との「九州対決」を制して勝ち越しに王手をかけた。

久々の快勝だった。左四つで力強く前に出ると、土俵際まで追い込んでもろ差しに巻き替えて寄り切った。寄り立てる途中、明生に粘られる場面もあったが、安易に引くことはなかった。「立ち合いから左も入って、圧力をかけ続けることができた。昨日(高安戦)の相撲が攻め込まれていたので、前に出て行こうと思っていた」と納得の攻めだった。

7勝4敗と優勝争いに絡めない現状はもどかしいが、全勝の横綱照ノ富士や1敗の大関貴景勝と対戦する見通しで、存在感を示すチャンスは残っている。「上位戦残っているので、集中して臨めたらなと思います」と意気込んだ。