伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が、6日目から休場する弟子の横綱照ノ富士(30=伊勢ケ浜)についてケガの状況などを説明した。

照ノ富士は春場所6日目の18日、日本相撲協会に「右踵骨骨挫傷、左変形性膝関節症により約1カ月の加療を要する見込み」との診断書を提出して休場。休場は東前頭筆頭だった20年秋場所以来で、新横綱だった昨年秋場所以降では初めての休場となる。

報道陣の電話取材に応じた伊勢ケ浜親方によると、玉鷲に敗れて2敗目を喫した前日17日の夜に、照ノ富士本人から休場の申し出があった。右かかとは先場所終盤に痛めた箇所。「今の状態では、いい相撲を取れないということですね。もう踵と膝が限界で、ということで。先場所痛めたのが結局治っていなかった。(初場所)後半も無理して出ていたので、今回悪化した。そういうこと(休場の申し出)を自分から言ってくる子じゃないので、よっぽどきついんじゃないですかね」。今後手術する予定はないという。

今場所は5日目を終えて3勝2敗と苦しんでいた。2日目には大栄翔、5日目には玉鷲と、押し相撲の相手に金星を許した。「自分から攻めてしまえばいいけど、押されると踏ん張りが効かない」。今後は横綱在位5場所目となる5月の夏場所での出場を目指す。伊勢ケ浜親方は「ここで無理して悪化したら、もっとひどいことになる。私から見たら、あのケガで普通に相撲取っていることが大変。まず治さないと」と話した。