西十両3枚目大翔鵬(27=追手風)と東十両7枚目天空海(31=立浪)の一番で、行司が待ったをかけるほどの出血が起こった。立ち合い低く当たった天空海の頭が、大翔鵬の顔面に直撃。互いに右手を伸ばしたまま東の仕切り線上付近で制止すると、行司の式守鬼一郎が「待った」をかけた。

「待った」の原因は大翔鵬の鼻からの大量の出血。式守鬼一郎が土俵下の呼び出しから紙を受け取り、大翔鵬の鼻に詰めるなどの処置をした。勢いよく出た鼻血はぼたぼたと仕切り線上付近にたれ落ち、土と混じって赤黒色の固まりができたほど。処置が終わり、取組再開後は天空海が寄り切った。大翔鵬はもちろん、天空海の体にも多くの血がついた。

取組後は土俵上の整備が行われた。血が滴り落ちた場所に塩をまき、新しい土が運ばれて丁寧に整備された。NHKの大相撲中継で解説を務めていた西岩親方(元関脇若の里)も「こんなのは初めて見ました」と驚くほどの出血劇だった。