西幕下13枚目の風賢央(23=押尾川)が、3場所連続で幕下勝ち越しを決めた。

石崎を力強い立ち合いから突き放し、休むことなく攻め続けた。反撃の隙を与えず、押し出した。4勝目にも「あと2番あるので残り2番もしっかり」と気持ちを引き締めた。

高知・明徳義塾-日体大と進んだ1歳年上の石崎について、風賢央は「アマチュア時代からトップレベルで、大学時代には2、3回対戦したけど、勝ったことがありませんでした」。胸を借りるつもりで臨んだが、自分から攻める気持ちは変わらなかった。この日の取組前に同部屋の世話人の錦風から緊張していることを見透かされ、深く深呼吸をするように呼びかけられた。兄弟子の心強い助言も、落ち着いて相撲を取ることにつながった。

3連勝と順調な滑り出しを見せたが、8日目の四番相撲で初黒星。立ち合いで前に出たところを、日翔志のはたき込みに屈した。押尾川親方(元関脇豪風)からは「立ち合いで一発、当たっていくところからがお前のスタートだ」と積極的に攻める姿勢を続けろと言われ、この日も迷わず自分から動いた。幕内経験者の矢後に代わって、今場所から部屋頭を担うが「やることは変わらない」。残り2番も勝ち続けるだけだ。