横綱と横綱による異例の三番稽古が実現した。大相撲名古屋場所(13日初日、IGアリーナ)に向けて7日、愛知・扶桑町の境川部屋に豊昇龍(26=立浪)と大の里(25=二所ノ関)の両横綱がそろって出稽古。同じく出稽古に来た関脇霧島、小結高安らを相手に、2人が数番ずつ交互に取った後、仕上げで4番の三番稽古が行われ、豊昇龍の3勝1敗だった。他の関取衆との相撲を含めても豊昇龍は10勝1敗と好調。大の里は7勝7敗にとどまり、明暗が分かれた形となった。
稽古後の言動も対照的だった。豊昇龍は「いい感じに稽古ができた」と胸を張って話した。4日の伊勢ケ浜部屋への出稽古で左足親指付近を痛め、この日は患部にテーピング。2日間、稽古を休んだが「だいぶ良くなった」と、笑顔で回復を強調した。一方の大の里は「まだまだですね」と、うつむきながら静かに語った。豊昇龍の低い立ち合いに終始苦しんだ。それでも「プラスに考えたら昨日、今日で追い込むことができた」と、2日間の出稽古の課題を前向きにとらえた。
稽古総見以外、異なる一門の横綱同士が稽古するのは極めて珍しい。年下の大の里が「どうしますか?」とたずね、豊昇龍が「やろう」と答えて実現。優勝候補2人が、場所前から火花を散らした。【高田文太】

