大相撲の横綱大の里(25=二所ノ関)が、師匠の地元を盛り上げた。29日、茨城・牛久市で戦後初めて開催された巡業に参加。朝稽古では前頭王鵬を指名し、5番取って4勝1敗と、横綱2場所目となる秋場所(9月14日初日、東京・両国国技館)へ、仕上がりの良さを披露した。続く子どもの稽古でも胸を出し、鋭い立ち合いからの子どもの押しに、痛そうな表情を見せて、会場を盛り上げた。牛久市は師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の出身で、所属する二所ノ関部屋がある茨城・阿見町に隣接。石川県出身の大の里にとっても、ゆかりのある地で、大きな歓声を浴びた。
稽古後、大の里は「茨城のファンの方がたくさん来てくれて、うれしいですね」と語った。巡業に同行していない部屋の若い衆も、全員、巡業会場に来て、稽古などで汗をかいた。会場となった牛久運動公園には「散歩がすきなので、この辺りにはよく来ています。(若い衆は)自転車で来たらしいです」と、親近感があると打ち明けた。
11勝4敗だった7月の名古屋場所では、4日目に新横綱として初めて金星を配給した相手が王鵬だった。この日、三番稽古に指名した理由も「先場所、負けているので。しっかりとイメージを上げて頑張りたい」と、次回対戦を見据えていた。
会場を訪れ、稽古を見守った二所ノ関親方は「大の里の稽古は、良くも悪くもないから」と、現段階で調子を推し測ることはできないとした。また「巡業だと稽古の時間が短いから、幕内でも5番やれたら、いい方だからね」と、番数を増やして追い込むことができない、調整も難しさに同情の様子。それだけに、秋場所に向けた稽古が本格化する9月1日の番付発表後を見据え「また番数を増やして(巡業から)帰ってきたら、またやっていきたい」と、師弟で2場所ぶり5度目の賜杯を目指していく決意をにじませていた。【高田文太】

