[ 2014年6月27日23時54分 ]1次リーグ敗退が決まり、涙を流す孫興民(右)の肩を抱く韓国の洪明甫監督(共同)

 W杯ブラジル大会で1次リーグH組最下位に終わった韓国で27日、洪明甫監督への不満が噴出した。

 所属クラブでの成績を度外視し自分がよく知る選手を優先的に使う手法を「義理のサッカー」とメディアは酷評している。

 28日付のソウル新聞早版は1面トップで「意思疎通を拒んだサッカーの惨事」との見出しで批判記事を掲載。選手の選抜基準が不透明で、90分間を走りきる体力もない選手らは全ての面で相手チームより見劣りしたとこき下ろした。

 洪氏が指揮を執ったロンドン五輪で銅メダルを獲得した時の選手らを多数起用し「同じ選手、同じ戦術に固執した」とSBSテレビ。洪氏が「若い選手が大きな大会を経験してよかった」と述べたことにも「W杯が経験を積む場か」との批判が出ている。

 代表チームへの期待が高い韓国では、成績が悪いとメディアが監督を袋だたきにする。

 今回は1998年のフランス大会以来16年ぶりに1勝もできず、失望感は深い。