[ 2014年6月23日8時56分

 紙面から ]<W杯:ナイジェリア1-0ボスニア・ヘルツェゴビナ>◇1次リーグF組◇21日◇クイアバ

 今大会唯一の初出場ボスニア・ヘルツェゴビナが2度の“誤審”に泣いた。0-0の前半21分、FWジェコがスルーパスに反応しゴールネットを揺らした。しかしオフサイドの判定。再生映像では、オフサイドではないように見える微妙な判定だった。2度目はその8分後のナイジェリアFWエメニケが先制点をアシストした場面。強引なドリブル突破はノーファウルの判定。これが決勝点となり、2連敗で1次リーグ敗退が決まった。

 FWエディン・ジェコ(28=マンチェスターC)は「主審が試合を変えた。だから負けた」と批判。いら立ちを隠せなかった。しかし何度も得点チャンスはあった。後半ロスタイムにジェコが頭で放ったシュートはGK正面を突いた。サフェト・スシッチ監督(59)は「我々が最高のプレーをすれば、どんな相手にも勝てる。でもそうでなければ勝つのは難しい」と話した。

 W杯では98年に参加国が32チームに変わって以降、初出場15チームで1次リーグを突破できたのは5チーム。さらに7チームは3戦中1勝もできなかった。90年代に悲惨な内戦を経験し、前回大会と12年欧州選手権はいずれも予選プレーオフで敗退したチームが、次戦イラン戦で歴史的勝利を狙う。