NGT48が24日、新潟県民会館大ホールで1stライブツアー「未完成の未来」の初日公演を行った。37歳の記者がアイドルのコンサートを初取材。グループ結成7年目で初の全国ツアーに挑むメンバーからの熱意と情熱があふれ、そしてファンを思う気持ちが詰まった圧巻のステージ。圧倒された公演をリポートします。

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衝撃を受けた。普段はJ2新潟などサッカーをメインに取材する記者の「左足」が気づけばメロディーのテンポに合わせて自然と動く。終演後はグッズ売り場へ直行していた。欲しかったグッズこそ完売して手に入らなかったが、帰りの車内で、うろ覚えの歌詞を口ずみながら、独り言。「明日も仕事頑張ろっと」。

リップスライムやケツメイシなど偏りはあるが、これまでそこそこの数のライブは見てきた。だが、女性アイドルグループには縁がなかった。初の取材。初めはなじめるかなあと心配していたが、出だしの「ポンコツな君が好きだ」を聞いた瞬間に、心理的ハードルは消え、魅力にのみ込まれた。

1stアルバム「未完成の未来」の収録曲「しそうでしないキス」のパフォーマンスにも感動した。“バタフライアイランド”とも呼ばれる佐渡島で撮影されたミュージックビデオを“予習”していったが、息の合ったダンスは「まさにチョウが舞ってる!」。想像をはるかに超えていた。

ファンの一体感もすごかった。コロナ感染症対策で声は上げられなくても拍手で、笑顔で、これから全国ツアーに旅立つメンバーの背中を「行ってこい」と押しているように感じた。6月に加入した3期生11人の初お披露目もあったりと、歴史的な瞬間に立ち合うことができた。【小林忠】

○…NGT48が新たな船出を迎えた。15年7月の1期生最終オーディションから7年。初のアルバム「未完成の未来」を引っさげて挑む、初の単独ツアー。観光応援公式サポーターを務める佐渡の名所「北沢浮遊選鉱場」をイメージしたステージに登場した小越春花(18)が「始まりました~!」と幕開けを告げると、アルバムリード曲「しそうでしないキス」や、諸橋姫向(19)が振り付け担当のダンス選抜の「空き缶パンク」などを披露した。

中盤では3期生がステージデビュー。「NGT48」を全力パフォーマンスし、笑顔を届けた。そんな3期生に先輩メンバーは「部活動プレゼン」をするなどNGTらしさもふんだんに取り入れた。いざ全国へ。次回は8月19日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで2公演行う。