AKB48柏木由紀(32)の卒業コンサート「~17年間、歩いて来たこの道~supported by イモトのWiFi」が16日、横浜・ぴあアリーナMMで行われた。グループ在籍期間6000日超え“現役レジェンド”の晴れ舞台に、豪華卒業メンバーが続々登場した。4月30日の劇場公演で「AKB48」の肩書を下ろす。

17年間の思いの全てを卒業コンサートに込めた。スモークに包まれながら純白のロングドレスで登場。故郷の鹿児島を出てアイドルとしての未来を描く、自身の姿を描いたソロ曲「火山灰」でしっとりと幕開け。「皆さん、最高の思い出を作りましょうー!」と呼びかけ、序盤から「ポニーテールとシュシュ」「言い訳Maybe」など名曲を惜しみなく披露した。

「ドキドキ、楽しみ、ワクワクがいっぱい混ざってます。最後まで全力で走り抜きたいと思います!」と宣言。デビュー前から生粋の“アイドルオタク”な柏木らしく、ユニットコーナーでは1曲ごとに衣装チェンジ。長年の活動で培ったアイドルスキルで、一瞬も目が離せないスペシャルなステージを作り上げた。

07年4月にデビューし、国民的アイドルグループの中心メンバーとして走り続けてきた。13年にはソロデビューも果たし、YouTubeチャンネルやコスメプロデュースなど多方面で活躍。グループ在籍期間は歴代最長の6000日超えで、「最近覚えが悪くなった、結構振り間違えてる」とこぼし、笑いを誘うシーンもあった。

長年第一線を走り続けたスーパーアイドルを送り出すべく、高橋みなみ(32)小嶋陽菜(35)峯岸みなみ(31)指原莉乃(31)ら卒業生15人がサプライズで駆けつけた。豪華な顔ぶれに柏木も「AKBだねみんな! もうもう、大っ満足です!!」と喜びを爆発させた。それぞれのメンバーと思い出の曲をパフォーマンスし、会場をさらに盛り上げた。

兼任を経験したNMB48、NGT48の楽曲も披露。本編最後には初の単独センター曲「カラコンウインク」を披露し、タイトル通りウインクを連発。ファンの心をわしづかみにした。

アンコールではピンクを基調とした卒業ドレス姿でスピーチ。「こんなにすてきな卒業コンサートをさせていただいて感謝しています。17年間、本当に毎日が夢のようで、幸せな日々でした。私がここまでアイドル活動を楽しむことができたのは、いつもファンの皆さんが支えてくださったからだと思っています。先輩、同期、後輩を見送ってきて、今日こうして大好きなAKBのメンバーに見送ってもらって、あの時やめなかったのはこの時のためだったと思います。卒業しても、皆さんの前ではアイドルでいさせてください。私にとってAKB48は、人生そのものです」と思いを伝えた。

卒業曲「最後の最後まで」では、途中込み上げてくるものを我慢する場面も、笑顔に変えてみせた。同期の3期生ら初代チームBメンバーも登場して「初日」なども披露し、全33曲で完全燃焼。そんなレジェンドの門出に、最後は現役メンバー1人1人から花を受け取り、ねぎらわれた。

最後まで涙は見せず、笑顔の“AKB48柏木由紀”を全力で出し切り、長い道のりをともに歩んだファンに感謝の思いを伝えた。