AKB48が18日にKT Zepp Yokohamaで行った「AKB48のどっぼーん!ひとりじめ!5周年記念ライブ!」を取材した。
同名ゲームアプリ内で約1カ月にわたるユーザー参加型の出演権争奪イベントを勝ち抜いた16人が出演し、メンバーそれぞれが楽曲をリクエストして構成される1日限りのライブだった。
公演中のMCでメンバーは同イベント期間のハードさを度々語っており、ファンのみならずメンバーも必死でゲームをプレーしていたことがうかがえた。
終演後、総監督の倉野尾成美(25)、イベントで1位だった橋本陽菜(25)、2位の太田有紀(21)、3位の田口愛佳(22)が取材に応じた。
倉野尾は「本当に過去最大、メンバーもファンの皆さんも一丸となってプレーして、今日のライブがあった」と表現し、「最後の1時間まで(誰が出演するか)分からなかった。ここまでハラハラするのはここ数年で久しぶりでした」と熱戦を振り返った。
ファン側の気持ちに立つと、同イベントで自分たちが本気を出して頑張れば推しメンが輝く機会を作ることができる、と考えるのは自然な流れだ。とはいっても、約1カ月。決して簡単なことではない。
メンバー側も、ファンの思いに応えるべくゲームをプレーするが、日頃の劇場公演やリハーサルなどの合間の時間や移動時間を使うことになるという。記者が、ファンとともに戦ったイベント期間を振り返って改めてどう思いますか、と質問を投げかけると、本当に大変だったんだなと表情だけで伝わる苦笑いを浮かべるメンバーも。橋本は「朝6時だ、起きてやらなきゃ、って。時間に追われていたなと思います。終わってみると、頑張って良かったなと思えるライブができました」と話し、田口は「去年よりも戦いがヒートアップして、昔の総選挙を思い出すような、メンバー内で誰がやってるの、私もやる!みたいなバチバチな1カ月が続いた」と口にした。
だからこそ、太田は「ファンの皆さんと一緒に頑張って良かったなと思いましたし、このライブならではの気持ちの共有、不思議な絆を感じました」と話した。選んでもらったからには、という気持ちが随所に感じられた。その思いをそれぞれがリクエストした楽曲に込めて、セットリストを構成した。
田口は裏側を赤裸々に語った。自身がリクエストしたのは「なかなかアイドルとしてはやらない」生バンドの演奏をバックに踊るSDN48の「I’m sure」。倉野尾と2人で披露したが、歌詞に度々登場する英語に苦労していたという。「もう本当にどうしたらいいか分からなかった」と率直に明かし、「ひらがなとカタカナが混じった」メモで必死に記憶して対応。さらに、やっとの思いで覚えた英語も「なるさん(倉野尾)の顔を見ると英語が飛んじゃうんです!(笑い)」。倉野尾も「すごく仲良しなので、目があったら笑っちゃう」と認めるほど、仲が良い2人が組んだことで、まさかのハードルの存在も明らかになった。
続けて、終盤に披露した「元カレです」について。ダンスが特徴的な曲で、地面をスライドする振り付けもあることから「けがもしやすいので普段披露することがあまりない」という。選曲したのは「秋山由奈ちゃん」と明かし、「以前のコンサートの部活別(パート)で、バスケ部が『元カレです』を披露した時に自分がバスケ部なのに選ばれなかったのが悔しかったという理由だけで選んで。おかげでメンバーが苦しんでいて(笑い)選曲がすごいなって思いました」。
普段のライブやコンサートより一層ファンに見せたい姿にこだわったステージだからこその努力や苦労が言葉の節々ににじみ出ていた。
アイドルを応援するという行為にはさまざまな形があるが、今回のように直接的な後押しをするのも1つ。ファンの熱い思いと、それに応えるメンバーの熱気。双方の熱さを感じられたステージだった。【寺本吏輝】

