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主演女優賞ー松たか子「ヴィヨンの妻」

松たか子
「ヴィヨンの妻」で夫を支える妻を熱演、主演女優賞を受賞して笑顔で喜びを語る松たか子(撮影・藤田啓輔)

【受賞発表記事】

 受賞は母藤間紀子さんからの「おめでとう」メールで知った。「とてもうれしいです。1年前に映画の撮影は終わり、公開もされている中で、自分としては一区切りついたところでいただいた、うれしいご褒美。ご一緒した皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」。

 家庭を顧みず、身持ちの悪い作家の夫大谷(浅野忠信)を誠実に支える妻佐知を演じた。「映画が実現するまで時間がかかったんですが、田中陽造さんの脚本は夫婦、男女の関係がじっくり書かれていて、面白いなと思いました。大谷だけでなく、佐知も変わった女性。これまでの自分にない役だったので感情過多にならずにできたかな。私って、せっかちな方だけれど、この映画は時間をかけて実を結んだ。焦らなくてもいいのかなと思いました」。

 一昨年にギタリスト佐橋佳幸氏と結婚し、松も妻になった。「受賞も喜んでくれたんですが、映画も『出てくる人がみんなうまくて、風ぼうがあってるね』って面白がってくれました」。日刊スポーツ映画大賞では初の受賞だが、兄の染五郎は一足早く05年に「阿修羅城の瞳」「蝉しぐれ」で主演男優賞を受けている。初のきょうだい受賞となり「そうなんですか。兄にも連絡しなくちゃいけないですね」。年末まで新作映画「告白」の撮影があり、年明けにコンサートツアーが始まる。「改めて映画の面白さを感じました。ちょっと自分に自信を持てたし、新しいことにも挑戦していければと思います」。

 モントリオール世界映画祭で根岸監督が最優秀監督賞を受賞したが、松も佐知役で山路ふみ子賞などを受賞し今回で「3冠」となった。「幸せな気持ちで今年を締めくくれます」と喜んだが、これから本格化する映画賞レースで、松は総なめの勢いだ。

[2009年12月4日 紙面から]

 ◆松(まつ)たか子 本名・佐橋隆子。1977年(昭和52)6月10日、東京都生まれ。父は9代目松本幸四郎。兄は市川染五郎。姉は女優松本紀保。93年初舞台。「ロングバケーション」「ラブジェネレーション」など人気ドラマに出演。96年にNHK紅白歌合戦の紅組司会を務め、97年に歌手デビューした。

 ◆「ヴィヨンの妻」 流行の人気作家でありながら、生きることに苦しみ、酒や女におぼれる〝ダメ男〟の大谷(浅野忠信)。そんな夫を精神的にも経済的にも支えながら、一筋に愛し続ける妻・佐知(松)の姿を描く。太宰治の同名小説が原作。根岸吉太郎監督。

主演女優賞・選考経過
 松たか子への高い評価が続いた。「松のイメージが強烈だった。1人の女性で映画を支えた数少ない例だった。大女優になった。松以外、ありえない」(櫻井修氏)「男の妄想や欲望が広がった。あんな妻がいたらいいなあ」(品田英雄氏)「自立している女性の見本。酒場の客が目の色を変えるのが分かる」(品田雄吉氏)。投票でも、松の圧勝だった。
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 1987年(昭和62)に亡くなった、戦後を代表するスター石原裕次郎さんの遺志を引き継ぎ、日刊スポーツ映画大賞に併設。石原プロモーションが運営に全面協力している。その年に最もファンの支持を得て、スケールの大きな作品に贈られるのが石原裕次郎賞。裕次郎さんをほうふつとさせる将来性豊かな、映画デビュー5年以内の新人に贈られるのが、石原裕次郎新人賞(今回は該当者なし)。賞金は各300万円、100万円。




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