18年公開の「serch/サーチ」は、PC画面上だけで進行するサスペンス映画として注目された。
限られた画面スペースの狭苦しさを感じさせるどころか、PC機能を駆使した大胆な場面転換や同時進行のスリル、他の映画では見られないカメラ目線の多さが新鮮だった。
第2弾「search/#サーチ2」(14日公開)は、デジタル時代に生まれた18歳の女子高生ジューン(ストーム・リード)を主人公に、前作以降、さらに進化したSNS社会を踏まえてアップデートされている。
前作では父親が行方不明の娘をサーチする物語だったが、今回は南米旅行中に姿を消した母親をデジタルネーティブの娘が世界中のリソースとつながりながら捜索する。
幼い頃に父を亡くしたジューンは過干渉気味の母グレイス(ニア・ロング)を疎ましく思っている。そんな母が恋人と旅行中のコロンビアで突然消息を絶ってしまう。
ジューンはPCを駆使して宿泊先のホテルや周辺を確認、スマホの位置情報から母の足跡を追うが、大使館をはじめ、現地のアナログ対応がもどかしい。高校生の貯金レベルで雇えた現場の「手足」はバイト気分の中年探偵ハビ(ヨアキム・デ・アルメイダ)だけだった。ポルトガル生まれのアルメイダは「こんなふうに、常にカメラに向かって話している撮影は初めてでした。それも私自身がカメラを持っての自撮り。新しい体験でした」とこの作品の特異性を話す。旧来の作品に数多く出演してきたベテランならではの実感だろう。
クールなジューンと対照的なこのハビの人情くささがいい味付けとなり、凸凹コンビによるサーチは二転三転。ジューン自身の周囲でも怪しい動きがあって、前作を上回る同時進行のスリルにいや応なく引き込まれる。そして、またもや意外な結末は時代性も加味され、そうだったのか、とうならされる。
前作で監督・脚本を務めたアニーシュ・チャガンティが原案・製作に回り、編集を担当していたウィル・メリックとニック・ジョンソンが今回の監督・脚本を引き受けている。彼らがいわばサーチ・チームとしてディスカッションを重ねながら、このシリーズを練り上げていることが分かる。
集団作業の多角的な目線が生かされているからだろう。SNSなどのデジタルリソースの使い方に自然なリアリティーがある。
2時間以内にしっかりまとめられ、今回も無理なく無駄なくスリルを味わえた。【相原斎】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「映画な生活」)




