藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋聖・棋王・王将=23)に永瀬拓矢九段(32)が挑む将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦7番勝負第4局がお盆休み明けの18日から福岡県宗像市「宗像ユリックス」で行われます。開幕3連勝で6連覇へあと1勝とした藤井王位が、イッキに6連覇を決めるか。それとも永瀬九段が意地を見せ、巻き返すか。注目の一戦です。

藤井王位は10歳年上の永瀬九段とは17年からVS(ブイエス=1対1の練習対局)を行う研究パートナー。「軍曹」の異名を持つ永瀬にはどんな印象を持っているのでしょうか? 王位戦開幕局となった織田信長が築城した愛知・小牧山城を見学した後の会見で聞いてみました。

小牧山城は尾張を統一した信長が1563年(永禄6)、美濃の斎藤氏を攻める拠点として築いたとされ、岐阜城に移るまで約4年間居城とした天下人の始まりの城です。

今の愛知県(旧尾張国、旧三河国)は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の「三英傑」の出身地。愛知県瀬戸市在住で、再び全8冠制覇の「天下統一」を目指す藤井王位の「推し」の戦国武将は織田信長です。

永瀬九段を戦国武将に例えるなら? 質問に「いや~」と少し考え、「すぐには思いつかないですね」と回答しました。

そこで戦国の「三英傑」の人物像を示すホトトギスの句にからめて、質問してみました。

「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」が織田信長、「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」が豊臣秀吉、「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」が徳川家康の句とされています。

藤井王位は信長の「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」に苦笑しながら「私自身が織田信長タイプではないかなとは思うのですが……」と“自己分析”しながらも、永瀬九段について「ご自身の実力をより高めるためにすごく努力と工夫をされている」と分析し、「秀吉の鳴かせてみせようのように工夫されている印象があります」と語りました。戦友の「挑戦」と「学び」に大きな刺激が受けているようです。

両者はタイトル戦で6度目の激突となり、25年は王将戦、名人戦に続き王位戦は3度目の対決です。

「いかに最善手を指すか」-。盤上で真理を追究する2人の戦いに終わりはありません。【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)