ダイアモンド☆ユカイ(64)が20日、東京・アップリンク吉祥寺で行われた、17年のイタリア・ベルギー合作映画「残響のメロディ 魂の放浪者ニコ、最後の旅路」(スザンナ・ニッキャレッリ監督)に登壇。松田優作さん(89年に死去)萩原健一さん(19年に死去)らを引き合いに、アイドルから脱皮することの難しさや、芸能人が世の中に広く周知される自分のイメージと、本来の自分との狭間で葛藤する苦悩を、自らと重ね合わせて熱く語った。
映画は、米国のロックバンド「ヴェルヴェット・アンダーグラウンド」の歌姫として知られ、ポップアートの旗手アンディ・ウォーホルのミューズとして60年代に一世を風靡(ふうび)したドイツ人のニコが、88年に49歳で亡くなる直前の2年間に焦点を当てた音楽伝記ドラマ。86年に英マンチェスターで孤独に暮らすニコは、新しいマネジャーのリチャードとバンドと欧州ツアーへと出発したが、薬物に依存しており、次々と問題を起こす。母としての後悔と葛藤も抱いており、薬物依存と自殺未遂でフランスの更生施設に収容されているアラン・ドロンとの間の息子アリを引き取る。そうした出来事を通し、ニコという偶像から脱却し、1人の女性クリスタ・ペーフゲンとして生き直そうとする姿をリアルに描いた。17年のベネチア映画祭(イタリア)オリゾンティ部門最優秀作品賞を受賞した。
ユカイは、作品を引き合いに「ショーケン(萩原さん)は元々、アイドルだったからね。年下のヤツが『ショーケン』って言うと殴られたりした。ビートルズもアイドルじゃない? 68年以降の成人したニコが、本当の姿ね」と熱っぽく語った。
そして「世の中に広まったイメージを変えるのって、苦労するんだよ。アイドルの人はアイドルでいる…覆すのって大変なんだよ」と、自らの実感を込めて口にした。その上で「松田優作さん。最後は(89年の米映画)『ブラック・レイン』(リドリー・スコット監督)かな。(日本テレビ系ドラマ『太陽にほえろ!』の)ジーパン刑事のイメージが付きまとう。最初のイメージ…覆すのって難しい」と、今度は優作さんの例を語った。
そして「人間ってさ、イメージが大きく広がっちゃうからさ。今は違うなというのがあるよ」と口にして、自らについても言及。「デビューした時は、ロックンロール。目は、つり上がっていた。いるだけでガンタレして絡まれた。突っ張っていた感じでデビューしたから、道を通ると避けていた」と若き日を回想。その上で「最近は、その逆でさ。ダマされてバラエティーに出たら、パパって…いい意味でダマされて出て良かった。両方、持っているわけよ、人間は。イメージは、どうとでもなる。俺は覆したんだよ」と、自らは、もう1つの顔があること、イメージの転換に成功したことを強調した。そして「国民的な歌手、アイドルなんて思っているけど、違う自分、いろいろな側面を持っている。見て欲しいが自分を演じないといけない。付きまとうよね…」と、世の中の芸能人、アイドル、スターが日々、直面する難しさを代弁した。



