自民党と日本維新の会の連立協議が最終局面に入る中、維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は連日、テレビ局をハシゴ状態で、多くの情報番組、報道番組に出演しています。

17日のフジテレビ系の情報番組「サン!シャイン」では「絶対条件は国会議員定数の削減だ」と年内の国会議員定数削減を明記する形で合意できなければ連立は組まないとぶち上げ、その後もテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」など民放番組に相次いで出演し、議員定数削減について「連立の絶対条件だ」と繰り返し強調しました。

怒濤(どとう)のテレビ出演で自民党に揺さぶりをかけているようにも見えます。

定数削減は「身を切る改革」を旗印とする維新にとって結党の原点に位置付ける「一丁目一番地」の政策です。自民は受け入れる方向で調整に入り、吉村氏は比例代表の定数減を念頭に置いているようですが、「小政党つぶし」の批判もあります。

定数削減の背景には「政治家ってイスに座ることが仕事になってる人が多い」との思いがあるようです。

かつてコロナ禍で不眠不休で対応にあたる姿に、SNSでは「吉村寝ろ」といった激励が相次ぐと、「もしボロボロになったら使い捨てたらいい。政治家は使い捨てのほうが僕はいいと思います」と言ってのけました。

吉村氏は大阪府河内長野市出身で、大阪・生野高ではラグビーに打ち込みました。九州大を卒業して25歳で弁護士に。維新の創業者でもある元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(56)の「右腕」と称されてきました。橋下氏から後継指名された吉村氏は経歴が似ていることから15年の大阪市長選では、自民側からは「橋下氏の操り人形」とも揶揄(やゆ)されたこともありました。

自らを「猪突(ちょとつ)猛進の熱い男」と自己分析する50歳はかつて政治信条をこう語りました。

「1つの政治家の席にずっと座って、それを死守していこうとか、次を子どもに継がせようとか、そういう思考はまったくない」

維新が連立政権入りした場合について、吉村氏は「(党として)消滅するリスクはあり得る」との認識を示します。維新の関係者はこうつぶやきました。

「自民党に使い捨てにされるかもしれない」

【松浦隆司】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミヘキタヘ」)