ラジオは主に、MBSとABCを聴いている。理由は特にないが、毎日耳にするうち習慣となった。それぞれに好きな番組、ひそかに応援しているパーソナリティーがおり、ABCラジオのアナウンサーでは、3人の「気になる男」がいる。

★「野球実況の吟遊詩人」中邨(なかむら)雄二(64) 「サクサク土曜日 中邨雄二です」で再現するプロ野球実況での名調子は唯一無二。パートナー林智美の秀逸なツッコミにひたすら耐える姿は、おじさんの悲哀そのもの。

★「失敗さえも愛される粗忽野郎」柴田博(57) 「朝も早よから 柴田博です」は早朝のオアシス。藤林温子アナがMBSの最終兵器なら、こちらはABC永遠の秘密兵器。

★「孤高のひがみ節」浦川泰幸(55) 「ウラのウラまで浦川です」ではイヤミ、ねたみ、ひがみ全開。ABC始まって以来の天才か?

いずれも「いい年」をしたおじさんだが、豊富なキャリアから来る余裕と自由奔放なしゃべりが素晴らしい。

さて、ここからが本題。7月31日の「朝も早よから 柴田博です」を聞いていると、ABCテレビ「ニュースおかえり」木曜の人気コーナー「街道しゃべ歩き」が終了するというではないか。同コーナーは柴田アナと、入社3年目の若手・中村想人アナがコンビで各地の街道を歩き、ひたすらしゃべる企画。

「7月31日放送の熊野古道でいったん区切り、となりました。昨年秋に始まったコーナーで、ここまで8つの街道、計440キロを歩きました。さまざまな人との出会いもあり、いい経験になりました」(柴田アナ)

う~ん、残念。ひたすら歩きつつ、だらだらしゃべるシンプルさがよかったのに。「必ず見ています!」という番組でなく「たまたまテレビで見かけたら、そのまま引き込まれてしまった」という緩さがよかったのに。

MBSテレビ「よんチャンTV」では若い女性アナウンサーが山に登ったり、自転車で長距離を走ったりしている(若い男性アナが、ロードをひたすら走るランニングマンという企画も)

華やかさ、フレッシュさに欠けていても、柴田アナには何故か人をひきつける魅力があった。ラジオにはラジオの楽しさがあり、テレビにはテレビならではのパワーがある。「街道しゃべ歩き」が終わっても、またいつか柴田アナがミスしてあわてる姿をテレビで見たいものだ。【三宅敏】(ニッカンスポーツ・コム/コラム「ナニワのベテラン走る~ミナミへキタへ~」)