俳優の豊川悦司(54)が、デビュー間もない頃に「たけし軍団」に誘われていたことを明かした。

 豊川は2日放送のNHK「あさイチ」に生出演。テレビのトーク番組出演は初めてのことで、大学で演劇を始めたきっかけや、上京して女優の渡辺えり子主宰の「劇団3○○(さんじゅうまる)」に入団するに至ったエピソードなどを披露した。

 同劇団を退団してドラマや映画に活動の場を移した豊川が衝撃を受けたのが北野武監督だったという。オーディションで映画「3-4X10月」(90年公開)への出演を勝ち取ったが、撮影までどの役を演じるかは伝えられずセリフも渡されないまま、北野監督からは「役作りをしなくていい」と指示されたという。役作りを全くしないまま、撮影現場で初めてセリフを渡されて演技をするという撮影スタイルに「一切何もやらず素の素材としてカメラの前に立つことがショックだった」と語った。

 その撮影が終了した後、なんとたけし軍団に誘われたという豊川。「監督ご自身から直接言われたわけじゃないんですけど、たぶん事務所とか決まってないと思われたんでしょうね」と語ると、司会のV6井ノ原快彦は「どういう芸名になっていたんでしょうね」と興味津々。有働由美子アナウンサーは「NHKでフルで言える名前だといいですね」と、暗に玉袋筋太郎を引き合いに出して笑いを誘った。

 番組には北野監督からのコメントが寄せられた。「映画の打ち上げで、豊川さんにたけし軍団に来ないかと声を掛けたのは、ほかの配役がたけし軍団中心にまとめた映画だったので、『豊川さんも参加しないか』とあくまで流れで言っただけです。豊川さんは俳優として存在感があり、それに加えて演技もしっかりしているのでシリアスな役から三枚目まで幅広くこなせる方だと思います。色々な姿を見せてください」との監督の言葉に、豊川は「うれしいですね」と喜んだ。