脳科学者の茂木健一郎氏(54)が、就活生の没個性を指摘し、「この国は、本当に終わっている」とした発言が賛否を呼んでいる。

 茂木氏は6日、ツイッターで「今日の夜、東京のある駅の近くを歩いていたら、全く同じようなリクルートスーツをきた学生の集団が数十人、騒ぎながら通り過ぎていた」と書き出し、「画一性。没個性。この国は、本当に終わっているんだなあ、と思った。経団連のお墨付き」と私見を述べた。

 この発言には同調する声も多数あったが、一方では「外見だけを見て没個性と言うのは、それこそ画一的な物の見方」「リクルートスーツに個性どうのこういうのおかしくない?」「リクルートスーツ着てる奴みんな個性ないとでも思ってんの??」といった反対意見も少なからずあがった。

 また、美容外科「高須クリニック」の高須克弥院長は、「甘い読みです。彼らは企業が求めている人材を演じているのです。今の若者は茂木先生よりしたたかですよ」と異論を唱えた。

 茂木氏は高須氏の意見に対し「高須先生のおっしゃる通りなのでしょうが、過剰適応、部分最適にならないことを祈ります。そこから外れた若者も応援したいです。あと、新卒一括採用のシステム自体は時代遅れでしょう」と持論を展開した。

 また、自身の発言について「別に、服装で個性出せ、とか大袈裟な話をしているわけではなくて、規定があるわけでもないのに、自分たちで自己規制して、あそこまで同じ格好をするのはおかしいでしょ、と言っているだけ。スーツだって、いろいろな形やデザインがあるでしょ。誰もジーンズで行けなんて言ってないよ」と真意を説明した。