河内音頭家の河内家菊水丸(54)が25日、大阪市内のホテルで「盆踊りツアー2017 出陣式パーティー」を開催した。西川きよしら約300人が出席した。和太鼓のリズムに合わせて菊水丸が河内音頭を歌唱すると、会場から大きな拍手が起こった。

 「ステージ4の甲状腺乳頭がんからきょうでちょうど4年半。(出陣式が)1つの区切りの5年目と重なって身が引き締まる思いです」。

 12年秋に甲状腺乳頭がんと診断された。診断された当初は声帯を失う危険性も指摘されたが、河内音頭家として声を失うことに「あきらめない」とセカンドオピニオンを受け、同年12月に手術した。気管支に巻き付いていたがん細胞、リンパに転移したがん細胞を摘出し、手術は成功した。がんの完治となる5年の寛解(かんかい)まであと半年となったこの日を新たなスタートとした。

 乳がんのステージ4と診断され、闘病の末に22日に亡くなったフリーアナウンサー・小林麻央さんについて「臓器はまったく違いますけど、ステージ4と言い渡されたつらさというのはよく分かります。僕はSNSとかにはうといんですけど、うちの奥さんにブログを更新されている話を聞いて、祈るような気持ちでした」とうつむいた。