広末は、カルチャースクールで働きながら、童話を書く久里を演じる。舘演じる壮介が、定年後の生きがいを探す時に出会う設定で、恋心を抱かれる。物語上は28歳差。広末がこれまで演じてきた中で、恋の相手として最も大きな年の差だ。

 さらに恋心に気付かない天然さや、小悪魔的なところ、童話への情熱などさまざまな側面がある難しい役どころ。広末は「誘惑する形に見せたくないし、女性の魅力がなくなるのも良くない。最近は、日常の中で、この関係性は? と思う2人を観察する傾向になってます」と笑い、分析していることを明かした。今後、舘とダブル主演し妻を演じる黒木瞳(56)との撮影も控える。

 舘は広末について「感性豊かで、お芝居がしっかりしている。押され気味です。頑張らなきゃ」と、刺激を受けているとした。

 ◆「終わった人」 大手銀行の出世コースから子会社に転籍し、定年を迎えた田代壮介(舘)。美容師の妻千草(黒木)は、毎日後ろ向きなことしか言わない夫と距離を置き始める。壮介は体を鍛え直したり、カルチャースクールに通ったり、職探しをしたりと、生きがい、やりがいを探す。内館牧子氏原作。ほかに臼田あさ美、田口トモロヲらが出演。