演歌歌手原田悠里(62)が13日、千葉・香取市佐原地区の約300年に及ぶ伝統行事「佐原の大祭 秋祭り」で新曲「佐原雨情」の歌唱イベントを行った。

 雨が降る中、「曲のタイトルと同じく、今日は『雨情』の天気ですね」とあいさつをした後、5曲を披露した。

 新曲は、恋する女性の心情を歌った旅情演歌で、「歌は4分間のドラマ。その主人公になって女心を描きます」。

 イベント途中には、水郷佐原観光協会の応援大使にも任命され、「6つ目の大使です。一生懸命に務めます」と全国に「佐原」の名を広めると約束をした。

 昨年がデビュー35周年の節目で、「佐原雨情」が新たな1歩になる。佐原地区には、江戸時代の測量家伊能忠敬の旧邸があり、そこの石碑には「この一歩から」と刻印がある。

 「見た時に、すごく感激をしました。伊能忠敬は、55歳から測量を始めたんです。当時の55歳ですよ。私も新人の気持ちになって、この1歩から全国にこの曲を届けるつもりです」と誓った。

 昨今の不倫ブームを引き合いに「私もしてみようかしら」とジョークを飛ばしつつ、「恋をする心は生きる活力にもなる。いつまでも心の中にあった方がいい」と指摘した。現在は恋人募集中で「佐原限定にしておいてください。本日限りだけど(笑い)」。

 公私に渡って、実り多き36年目を目指し、歩みを進めている。【松本久】