関西の名物ラジオパーソナリティーとして、ABCラジオ「おはようパーソナリティー中村鋭一です」で人気を得て、衆参両院で議員をのべ16年務めた中村鋭一(なかむら・えいいち)さんが6日午後11時33分、肺炎のため、大阪府吹田市内の病院で亡くなっていたことが7日、分かった。87歳だった。所属事務所が発表した。

 事務所によると、中村さんは「ここ1年くらいは高齢のため、体調を崩すことが多かった」といい、今春ごろから入院の時期が長くなり、ここ1カ月は入院が連続していた。先週末ごろから意識がなくなり、最後は夫人と娘2人がみとったという。

 関係者によると、昨年末に脳梗塞を患い、不調も続いていたというが、今年3月まで、地域FMでのラジオの仕事を継続していた。

 中村さんは滋賀県出身。同志社大を卒業後、51年に朝日放送に入社。71年から「おはよう-」を始め、70年代、不偏不党が当然だった時代に、阪神ファンを公言してラジオ放送に従事。番組を通じて「六甲おろし」を普及させた人物として知られる。

 通夜は9日午後7時から、告別式は10日午前11時から、ともに、吹田市桃山台5の3の10 公益社 千里会館で行われる。喪主は妻の幸子さん。