43歳にして、長らく悩まされていた持病を知り、最近ようやく改善され始めたことがあります。

 きっかけは幼稚園児の娘に、寝起きに「パパ~、お口くさ~い」と言われたことでした。ショック…。いわゆる加齢臭かとヘコんだのちに、都内の耳鼻咽喉科の慶友銀座クリニックに検査に行きました。

 原因は唾液不足。鼻炎持ちで、口を開けて寝ているため、特に起床時は口の中が乾いていて、臭うということでした。

 <1>毎日水を2リットル飲む<2>歯磨き粉を使わずに歯磨きをする<3>ガムを舌の上で転がして常に唾液を出す<4>口が開かないマウスピースをつけて寝る…などの改善法を教わり、見事に口臭の問題は解消しました。

 今では娘2人が、ずっと顔をそばに寄せて隣で寝てくれます。パパは1つ、幸せをつかめました。

 ところが、治療はここで終わりませんでした。担当医から「常に睡眠不足で、毎日夕方ぐらいに眠くなりませんか」と尋ねられました。

 ズバリその通りでした。私は、たとえ8時間、10時間も寝たとしても、寝起きはつらいし、日中も必ず睡魔に教われていました。ただちに検査をすると、無呼吸症候群でした。

 これは、睡眠中に10秒以上呼吸が止まってしまう状態が、1時間に5回以上、または7時間の睡眠中に30回以上ある状態を言います。先生からは「寝ている時にあごが下がって、気道を閉じている」と指摘されました。

 そして今、ほんの少しあごを前に出した形で固定するマウスピースをつけて寝るようしています。たったこれだけで、効果はてきめん。寝起きの悪さも、慢性的な睡眠不足も、かなり解消されてきました。

 正直、物心ついたころからこれが普通だったので、学生時代から遅刻癖は「低血圧に生まれたせい」と、クラスで一番の居眠り生徒だったことは「人より怠け者だから仕方ないか」と諦めていました。まさか病気(異常)だったとは、思いもしませんでした。

 私のように、自分にとっては当たり前で気にも掛けたことのなかった、ささいな睡眠の問題に心当たりがある方は、1度、医師に相談されてみることをお勧めします。